米海軍の新たな重点領域は、海底領域での防御・攻撃の両面で優勢を確保することと潜水艦部隊司令官(COMSUBFOR)セイフ中将が明言。重要海底インフラ(Critical undersea infrastructure CUI)への攻撃が増える中、海底を「支配・制御」することを海軍の戦略的必須能力と位置付け。
これまでの限定的な能力ではなく、「常時運用できるスケール」で海底作戦能力を展開することが目標で、防御面としては、海底インフラの監視、変化検知、攻撃者の特定、攻撃面としては、敵の「kill-chain(攻撃プロセス)」を分断し、海底での標的探索から攻撃までを一貫して実行。
米海軍は、「TTL&R(Torpedo-Tube Launch & Recovery)」による潜水艦からのUUV運用を拡大しており、バージニア級潜水艦「USS Delaware」がREMUS 600を搭載し欧州で運用中。UUVは、「3D(dull, dirty, dangerous)」任務を担当し、有人潜水艦の高価値任務を補完する「前方センサー」として機能。小型からXLUUV(巨大UUV)まで「フルメニュー」を整備し、海底での持続的なセンサー網・攻撃能力を構築。
海底領域での「広域探索+ターゲティング+攻撃」の統合を目指しており、NATO各国が進める広域海中監視をさらに発展させ、「発見するだけでなく即座に攻撃まで実行する」統合kill-chainを構築する。ここでは、適切な標的に適切な兵器を選択する柔軟性(例:無人機には通常弾、C2ノードには高価値兵器)が重要。
水中通信の困難さを克服するため、深海トランスポンダーなどの海底マーカーをUUVで設置する構想が進行しており、産業界と協力し、UUVのペイロード拡張や新型センサーを開発中。
海底作戦は「同盟国と共同で行う持続的能力」と位置付けられており、英海軍のアスチュート級潜水艦もTTL&R UUV運用を試験しており、NATO全体で海底領域の防御・攻撃能力を強化する流れとなっている。
“US Navy Seeks ‘Seabed Superiority’ in Undersea Warfare Push,”(Naval News Published on 13/07/2026
By Dr Lee Willett)