米豪英の国防相は、供給網の簡素化、運用・整備の統一、コスト効率の向上のため、新造のBlock VII バージニア級をやめ、すべて中古(現役)3隻に統一すると発表した。

旧計画では、豪州はコリンズ級(延命)、中古バージニア級、新造バージニア級、SSN-AUKUS(英豪共同新型)の4クラスを同時運用する可能性があり、その複雑性を回避した形だ。コスト面では、GDPの0.15%規模で大きくは変わらないが「わずかな節約」になるとしている。

肝心の米国の造船能力は依然不足しているが改善傾向にある。米海軍は本来、年間2.33隻の攻撃型原潜建造が必要だが、現状は約1.3隻/年となっており、2032年に年間2隻体制に到達する見込みであり、豪州は米造船能力向上のため資金拠出を継続する。豪州の人材育成では、200名が米国で原潜整備の実地訓練に参加し、原潜運用・整備のノウハウを吸収している。

原潜取得までの措置として、2027年に“Submarine Rotation Force–West”が始動する。これは豪州西部のHMAS Stirling(スターリング海軍基地)に、英国原潜1隻と米国原潜最大4隻がローテーション配備されるというもので、これにより豪州は原潜運用の実地経験を積むことになる。

また、「AUKUS Pillar II:UUV(無人潜水機)共同開発プログラム」も正式発表された。これは、海底インフラ防護、ISR(監視・偵察)、対潜・対水上戦、電子戦、機雷戦を目的としたAUKUS初の共同能力開発プログラムであり、2027年から配備開始される予定。各国が異なる効果を持つ「国別ペイロード」を開発し、その後、三国共同ペイロードへ発展させるというものだ。

AUKUS原潜計画は、複雑な多クラス運用を避け中古3隻で早期戦力化を優先する「現実的・即応性重視」へシフトした。米国の造船能力不足を補うため豪州は資金・人材で支援し、2027年の原潜ローテーション配備とUUV共同開発で、AUKUSは水中戦力の実質的統合段階に入る。

(U.S. Will Sell 3 In-service Virginia Subs to Australia Instead of 1 New, 2 In-service Dzirhan Mahadzir June 1, 2026 2:52 PM USNI News)