米海軍は新型トランプ級原子力ミサイル戦艦(BBGN)を建造する方針を確定したが、産業界は既に能力限界で大統領が代われば即中止との見方が強い。

同艦は、大出力レーザー、強力レーダー、電子戦装備、将来の高エネルギー兵器などを搭載するための膨大な電力需要を賄うために原子炉はフォード級空母と同じA1B型を使用予定。米国で原子力艦を建造できるのは HII Newport News のみだが、すでにフォード級空母で遅延・コスト増が発生。原子炉コアを製造できるのは BWX Technologies(BWXT)1社のみだが、現在、フォード級空母(2基/艦)、コロンビア級SSBN、バージニア級SSNに対応しており、余力ゼロ。戦艦を追加すると、空母・潜水艦の建造計画に直接的な遅延リスクが生じる。

AUKUSで豪州向けに供給する バージニア級原子炉もBWXTが担当しているため、BBGNが原子炉を奪うと、豪州のSSN計画の遅延、米海軍の潜水艦戦力の不足が深刻化する可能性。英国は独自の原子炉(PWR3)を製造するため直接の影響は小さいが、米国の技術支援に依存する部分は不透明。

海軍内部では当初、「建造期間が要求時期を超える」「産業基盤が耐えられない」など原子力化に慎重な声もあった。しかし最終的に原子力案が採用され、政治的な色合いが濃い計画に。15隻の建造を目指すが、米海軍は2040年まで355隻体制に到達できない見通しだ。

そもそも巨大戦艦は本当に必要なのか?賛成派は、原子力で長期間の前方展開が可能、大量のVLSと高出力兵器で「海上要塞」となるとしている。一方の反対派は、コストが高すぎる(1隻17〜18.9億ドル)、同じ予算で バーク級6隻 や バージニア級3隻 を建造可能、巨大艦は 単一プラットフォーム依存のリスクが高い、

中国の対艦ミサイル環境では「高価な標的」になる可能性を指摘。

原子力戦艦の建造には産業基盤が完全に追いつかない。結果として、空母建造の遅延、SSN/SSBNの遅延、AUKUSの遅延を引き起こす可能性が極めて高い。多くの専門家は、BBGNは政治的象徴であり、長続きしない計画と見ている。

US Navy’s nuclear battleship plan raises questions for carriers, submarines and AUKUS

July 29, 2026 NAVY LOOKOUT