最新の国家防衛戦略(NDS)で、重要海底インフラ(CUI: Critical Undersea Infrastructure)が外国勢力の妨害に脆弱であると明確に指摘。海底ケーブルは豪州のインターネット通信の98%を担い、国家経済と安全保障の生命線であることから、豪国防軍(ADF)の6大能力優先分野のうち、「重要インフラ支援」が第3位に設定された。豪海軍(RAN)は、海底戦能力を迅速に整備するため、石油・ガス産業などの商業用深海技術を軍事転用する方針だ。
豪州の南・東・西側は急峻な大陸棚で、200mから3000m超へ急激に深くなるため、従来の浅海域向け機雷戦(MCM)装備では不十分。豪海軍は「深海域での探知・固定(find & fix)能力」を重視し、全く異なる技術体系を構築中である。
海底インフラ防護や無人海中システム(RAS/UUV)はAUKUS(豪英米)Pillar 2の主要分野であり、豪・英・米の装備を同一プラットフォームで運用し、共同訓練を実施することになる。
2023年に取得した民間船「ADV Guidance」を「海底戦支援母船」として海底戦の中核プラットフォームに転用し、民間乗組員に加えて軍の専門チームが乗艦し、必要装備を都度搭載する方式で柔軟に運用している。2025年の大規模演習「Talisman Sabre」では、AUKUS 3カ国の装備・要員を搭載して運用実績を積み重ねた。
豪海軍の深海探査能力は既に実績があり、2023年、第二次大戦で沈没した米駆逐艦 USS Edsall(深度3000m級)を発見・調査している。高精度の深海スキャン能力を実証し、海底戦装備の有効性を示した。
豪海軍は、有人艦隊の再構築と並行して無人化(RAS)(ロボティック・自律システム)を大規模に導入しようとしており、政府・国防軍の最優先投資分野(トップ2)となっている。
“Australia Makes Seabed Warfare a Top Defence Priority,”(Published on 17/06/2026 By Dr Lee Willett NAVAL NEWS)