ウクライナ軍は、ロシアのカスピ海で最大でウクライナ戦争のための武器やその他の軍需品の輸送の主要港となっているオリャ(Olya)港を攻撃したと報告している。未確認の報告によると、イラン製シャヘド無人機の部品を荷揚げしていたロシアの貨物船に損害を与えることができたという。
「入手可能な情報によると、シャヘド型UAVの部品とイランからの弾薬を積んだ「ポートオリヤ4(Port Olya4)号」が攻撃された」と参謀本部はソーシャルメディアへ投稿した。彼らは、攻撃の結果はまだ明らかにされていないと述べたが、リスク管理会社であるアンブリー・アナリティクス(Ambrey Analytics)社は、船が桟橋の横で沈没したと報告している。
この船は2012年に建造されロシアで登録された一般貨物船で、全長 403ft(123m)、排水量5,185t である。
ロシアのドローン攻撃は毎晩行われているとウクライナのメディアは報じており、インフラの標的に焦点を当てている。ウクライナ参謀本部は、「ロシアの空爆能力を低下させるための広範な作戦を開始した」と報告している。
イランはロシアにドローンやその他の装備を供給していることが頻繁に報告されている。ドローンのほか、弾道ミサイルも供給している。ウクライナのメディアは、イランの支援を受けて、ロシアがゲラン(Gerans)と呼ばれるシャヘド(Shahed)のロシア版の製造を開始したと指摘している。
オリヤはウクライナの前線から500マイル、ヴォルガ・デルタのバフテミール(Bakhtemir)川沿いに位置している。これはヴォルガ・カスピ海運河網の一部であり、港のオンラインデータによると、年間約150万トンの貨物を扱っており、水深16ft以深のドックが10か所あると報告されている。
「この施設はロシアによって軍事物資の供給のための重要な物流拠点として使用されている」とウクライナ参謀本部は報告した。
8月14日に行われたこの攻撃は、ドナルド・トランプ大統領とウラジーミル・プーチン大統領の会談に先立って行われ、双方が攻撃を強めている。ウクライナは14日に149件の戦闘衝突があったと報告し、8月15日にはこれまでにさらに65件の戦闘があったと報告した。一方、ロシアは一晩でウクライナの無人機53機を撃墜したと主張した。
参考資料:”Ukraine Strikes Caspian Seaport Hitting Ship Delivering Iranian Drones,”(Published Aug 15, 2025 11:36 AM by The Maritime Executive)