ペンタゴンは、トランプ大統領の公約に沿ってグリーンランドの管轄を欧州軍から北方軍へ移す予定だ。
米軍のグリーンランドのピタフィク(Pituffik)宇宙軍基地はロシアと中国を監視する最北端の戦略的な拠点として機能してきた。ペンタゴンは、この部隊を北方軍の指揮下に置くことになるが、これはトランプ大統領が北極圏の支配権を握ることに関心を示し続ける中、グリーンランドを米国とより密接に連携させる象徴的なジェスチャーである。
早ければ今週にも行われる可能性のあるこの変更は、米国により多くのレーダーカバレッジに提供することにより、「ゴールデンドーム」ミサイル防衛網を拡大するのにも役立つ可能性が考えられる。
軍事的な観点からは、この動きはある程度理にかなっているが、政治的な観点からは、これは明らかにデンマークからグリーンランドを引き離すことを意味し、ヨーロッパを心配させることになるだろう。
この管轄権の移管は、北方軍と南方軍の統合やアフリカ軍を欧州軍の下に戻すなどの世界的な地域別統合軍の責任範囲の見直しの一環として行われる。
参考資料:”Pentagon to redraw command map to more closely align Greenland with the US,” (By Paul McLeary and Phelim Kine, 06/02/2025 06:07 PM EDT POLITICO)