・6月12日から24日にかけてのアメリカとイスラエルのエスファハン核技術センター(ENTC)への空爆は、兵器化に必要なイランの核計画の構成要素を破壊したと報じられている。この攻撃は、ENTCのウラン金属変換工場を破壊したが、イランは、金属化と呼ばれるプロセスでウランガスを高密度の金属に変換するために使用できたはずだ。このプロセスは、原子爆弾の爆発コアを形成するために必要な最後のステップの1つである。

・イランは、ナタンツ濃縮施設で修理作業を開始した可能性がある。6月27日に撮影された商用衛星画像は、イランがアメリカのGBU-57バンカーバスター爆弾で形成されたクレーターを埋めたことを示している。画像は、衝突現場に2つのテントとトラックのように見えるものを示している。

・イスラエルの攻撃は、イランの指揮統制系統を弱体化させるため、複数の部門にまたがるイラン軍と治安当局の高官を標的にした。イランのメディアは6月28日、イスラエル国防軍(IDF)が少なくとも3人のアルテシュ(イラン国軍)将官と56人のアルテシュ隊員を殺害したことを確認した。イスラム革命防衛隊(IRGC)傘下のメディアは6月28日、イスラエルの攻撃により、法執行司令部(LEC)情報機関副長官のメフディ・ネマティ准将が死亡したと報じた。ネマティは、イラクとシリアで元IRGCコッズ部隊司令官のカセム・ソレイマニとともに数年間戦ったと伝えられている。

・イランの最高指導者アリ・シャムハニ顧問は、6月28日のインタビューで、イラン国民との「紛争」を「相互理解」を通じて解決するよう政権当局者に呼びかけた。シャムハニは、米国との核交渉は「不安を引き起こし」、抗議行動のために「イラン国内の雰囲気を準備する」ことを目指す「欺瞞的な計画」であると主張した。シャムハニの発言は、イラン-イスラエル停戦が6月24日に発効して以来、イラン政権が国を安全保障化するための措置を講じてきた中で出された。