積極論を慎重論で抑える「秘策」 高木惣吉少将(海兵43期)が「現代戦争論」(『高木惣吉少将講話集』(1979年))の中で語る会議の秘策。 戦時においては、特に景気のよい積極論が大勢を支配しがちであり、これを慎重論で抑えるのは公開...
ブリッジ なぜ艦橋のことを「ブリッジ」と呼ぶようになったのか? 蒸気機関が実用化され、帆船の時代から外車船の登場となった。外車船は、船体中央に巨大な機関室と外車が必要になり、船尾の舵輪の位置からは進行方向の...
YSグループ 昭和26年10月19日、サンフランシスコにおける講和条約と安全保障条約に調印して帰国した吉田首相は、連合軍最高指揮官リッジウェイ大将に呼び出され、PF(1,420トン級)18隻、上陸支援艇(250ト...
身の危険を顧みず 有事の統率ということを考えた場合、特攻の問題や、特攻に言及しないまでも死生の問題に触れざるを得ないであろう。そこで想起されるのは「事に臨んでは危険を顧みず」という服務の宣誓である。 昭和25年に創...
事実・虚構・真実 吉田満「戦艦大和ノ最期」の中に幾つか極めて印象的な場面が出てくるが、土橋久男氏(兵科4期予備学生)が「「松井中尉の場合」考」として「事実・虚構・真実」のあいだの微妙な相関関係を語っている。 ひとつ...
古典兵学における精神的要素の評価 高木惣吉海軍少将(海兵43期)が評価する古典軍事学にあらわれた精神要素の大要。 ジョミニの兵術要論(Precis de l’art de la Guerne)には、将帥の資質として、① 大決心をな...
警戒について 勇往邁進の気迫も果敢なる攻撃精神も勝負の世界では必要欠くことのできない絶対的要件である。ただ、これをうちに収めていながら、一撃必倒の間合いまでじりじりと距離を縮めてゆく段階で最も重要なことは警戒とい...
目的について 台所に魚を取りだしたお母さんが、子供に「猫を見といてね」と声をかけ用事に出かける。子供は縁側で昼寝している猫を発見、監視している間に別の泥棒猫が台所の魚を襲撃する。帰ってきたお母さんに、「何を見てい...
闘魂について 闘魂とはFighting spiritの訳文である。闘志とか闘争精神とかでも結構であろうと思うけれども、攻めることだけを強く奨励しているかのようであるのでわざと闘魂と訳したに過ぎぬ。 形勢これを許...