古典兵学における精神的要素の評価 高木惣吉海軍少将(海兵43期)が評価する古典軍事学にあらわれた精神要素の大要。 ジョミニの兵術要論(Precis de l’art de la Guerne)には、将帥の資質として、① 大決心をな...
警戒について 勇往邁進の気迫も果敢なる攻撃精神も勝負の世界では必要欠くことのできない絶対的要件である。ただ、これをうちに収めていながら、一撃必倒の間合いまでじりじりと距離を縮めてゆく段階で最も重要なことは警戒とい...
目的について 台所に魚を取りだしたお母さんが、子供に「猫を見といてね」と声をかけ用事に出かける。子供は縁側で昼寝している猫を発見、監視している間に別の泥棒猫が台所の魚を襲撃する。帰ってきたお母さんに、「何を見てい...
闘魂について 闘魂とはFighting spiritの訳文である。闘志とか闘争精神とかでも結構であろうと思うけれども、攻めることだけを強く奨励しているかのようであるのでわざと闘魂と訳したに過ぎぬ。 形勢これを許...
ヘッド 船のトイレを英語ではHeadというが、なぜか。 船のトイレを俗称でHeadというが、これは帆船時代、当時の垂れ流し式のトイレの設置場所が船の前部であったことに由来するといわれている。つまり、きれい...
金曜日のカレー? 日本で初めてカレーを食べたのは山川健次郎という人で、明治4年のことだったそうだ。明治5年にはカレーが料理本で紹介されている。ちなみに明治天皇が牛肉を初めて食されたのもこの年で、横浜に牛鍋屋が出来て5...
戦場心理-中村悌次 私(中村悌次(海兵67期)元海幕長)が海軍に入ったのは、しっかりした考えがあってのことではなく、親しい友人の勧めるままに兵学校を受けた次第である。入校して先ずショックを受けたのは、ある指導官から「お...
歴戦者は必ずしも勇者ではなかった 太平洋戦争を通じ海軍航空関係の幕僚だった奥宮正武元海軍中佐(海兵58期)が『日本海軍が敗れた日』の中で、歴戦者は必ずしも勇者ではなかったということを語っている。 わが陸海軍では、武功抜群の将兵には...
遠洋練習航海 戦後第1回目の遠洋練習航海は、海上自衛隊創設後、僅か6年目(1958年)に実施された。当時、敗戦のショックはなお根強く残り、諸外国の対日感情等、問題山積の中で遠航実施に踏み切ったのは「Coastal...