海の神様 海の神様には、総元締めの天照大神から住吉明神、金刀比羅権現、八幡宮、水天宮、観世音菩薩などと様々である。近頃では、あまり気にされなくなったが、この神様たちにも、得手、不得手があるらしく、洋上での遭難...
シーパワーの時代 日本は、近代になって軍艦も制度も兵術思想もすべて丸ごとイギリスなどから輸入して海軍というものを建設した。そこからスタートした先人たちはみごとな日本の海軍を作り上げたが、太平洋戦争に敗れて国土を灰燼に...
日本最初の海防論 戦前の教科書「尋常小学國史」(大正9年文部省)にはこうある。 寛政の三奇人と呼ばれたる人に林子平あり。仙台の人にて、若き時より学問、武芸に励み、殊に地図を見ることを好みて、終日食事をさえ忘るるほどな...
海洋国家の地政学 19世紀末に現れた地政学は、ドイツをはじめとする大陸国家(ランド・パワー)とアメリカやイギリスといった海洋国家(シー・パワー)の流れをもって発展してきた。 大陸国家は、陸上の長い国境線を持ち、領土...
マハンとコルベット ▼地政学者としてのマハン 戦略思想家としてのマハンについては、シー・パワーの概念やアメリカ海軍の拡張への貢献についてすでに述べたが、彼は基本的には「大海軍主義者」であり、海軍の拡大とアメリカの海外進出...
マッキンダーの「ハート・ランド」 ▼マッキンダーの「ハート・ランド」 イギリスの地理学者マッキンダー(1861-1947)は、大英帝国の絶頂期において国家戦略を論ずるなかで「ハート・ランド」の概念を提唱し、近代地政学の事実上の創始者...
スパイクマンの「リム・ランド」 ▼スパイクマンの「リム・ランド」 第一次大戦時のマッキンダーの理論は、第二次大戦中のスパイクマンに引き継がれた。スパイクマンは、アメリカの地理学者でマッキンダーより32歳若かったが、第二次大戦の終結...
ネービー・グロッグ イギリス海軍は、世界の海軍の母と呼ばれることがあるが、軍艦における酒の取扱に関しては世界の海軍は二つに分類される。一つはイギリス海軍の伝統を引き継いだ酒の飲める海軍で別名Wet Navy、もうひとつ...
海軍大佐は何故四本線か イギリス海軍は世界の海軍の母といわれるほど、海軍の制度や伝統に与えた影響が大きいのだが、そのひとつが階級と階級章である。その成り立ちは小林幸雄著『図説イングランド海軍の歴史』(2007年、原書房)な...