シーパワーの時代 日本は、近代になって軍艦も制度も兵術思想もすべて丸ごとイギリスなどから輸入して海軍というものを建設した。そこからスタートした先人たちはみごとな日本の海軍を作り上げたが、太平洋戦争に敗れて国土を灰燼に...
海洋国家の地政学 19世紀末に現れた地政学は、ドイツをはじめとする大陸国家(ランド・パワー)とアメリカやイギリスといった海洋国家(シー・パワー)の流れをもって発展してきた。 大陸国家は、陸上の長い国境線を持ち、領土...
マハンとコルベット ▼地政学者としてのマハン 戦略思想家としてのマハンについては、シー・パワーの概念やアメリカ海軍の拡張への貢献についてすでに述べたが、彼は基本的には「大海軍主義者」であり、海軍の拡大とアメリカの海外進出...
マッキンダーの「ハート・ランド」 ▼マッキンダーの「ハート・ランド」 イギリスの地理学者マッキンダー(1861-1947)は、大英帝国の絶頂期において国家戦略を論ずるなかで「ハート・ランド」の概念を提唱し、近代地政学の事実上の創始者...
スパイクマンの「リム・ランド」 ▼スパイクマンの「リム・ランド」 第一次大戦時のマッキンダーの理論は、第二次大戦中のスパイクマンに引き継がれた。スパイクマンは、アメリカの地理学者でマッキンダーより32歳若かったが、第二次大戦の終結...
強大化する中国と日本の安全保障 激変する国際秩序と日米同盟 米国をも凌駕する勢いの中国の軍備増強。習政権3期目に入り武力による台湾統一も現実味を帯びるなか起きたのがロシアの蛮行だ。中国はロシアのウクライナ侵攻から何を学んだのか。...
中国が学んだ太平洋戦争の教訓 米戦略予算評価センター(CSBA)報告書 トシ・ヨシハラ著「CHINESE LESSONS FROM THE PACIFIC WAR -IMPLICATIONS FOR PLA WARAFIGHTI...
東シナ海をめぐる日米協力 日本は中国に対峙する覚悟を持て パンデミック下でも尖閣、台湾を狙って着々と布石を打つ中国。「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指して半世紀ぶりに台湾政策を見直した日米同盟。「核心的利益」を断固守ろ...
変容する海の日米同盟:令和日本の課題 ■はじめに トランプ政権は、中国との戦略的競争に大きく舵を切った。その競争は、「新冷戦」というよりは「中国の覇権阻止の戦い」というに相応しいものであり、長期にわたることになるだろう。わが国は、米国と...