海の神様 海の神様には、総元締めの天照大神から住吉明神、金刀比羅権現、八幡宮、水天宮、観世音菩薩などと様々である。近頃では、あまり気にされなくなったが、この神様たちにも、得手、不得手があるらしく、洋上での遭難...
海軍大佐は何故四本線か イギリス海軍は世界の海軍の母といわれるほど、海軍の制度や伝統に与えた影響が大きいのだが、そのひとつが階級と階級章である。その成り立ちは小林幸雄著『図説イングランド海軍の歴史』(2007年、原書房)な...
駆逐艦とは 「護衛艦って何を護衛するんですか?」という質問をうけることがある。将来、ちゃんと駆逐艦と呼ばれることになった時のために調べてみた。 海軍の歴史上、敵の大艦を襲撃するために水雷艇が現われ、その水雷艇...
ネイバル・ルネッサンス 「見よ、今日艦型の変化の極めて著しきことを、そのマストは首切られて醜悪の状(すがた)となり、その帆は除かれてさらに寸影だも留めず、空しく疾風の怒号に委(まか)すあるのみ、帆影相映じて蒼海を彩どりたる...
シーマンシップ精神の起源 海軍兵学校では、日露戦争後、旅順閉塞隊の生き残りを始め歴戦の勇士を教官に迎え、スパルタ式鍛錬が実施され、訓育では「シーマンシップの三S精神」がモットーとされた。これは、スマート(敏捷)、ステディ(確...
艦名のはなし 艦艇に付ける名前は、その国の歴史や伝統、文化などを色濃く反映したものである。その命名規則も厳密に定まっている海軍もあれば、規則はないが体系的にきちんと秩序が守られている海軍、あるいは原則はあるものの...
軍艦の進歩と乗員の気質 海軍の進歩につれ将卒の気分気性も変化してきたと思うが、私(元海軍大将山梨勝之進(兵25))は軍艦の格好に大いに関係があると思う。ネルソン時代は全く帆前船であった。それが蒸気の発明により、帆と蒸気を併...
面舵と取舵 和船における羅針盤は十二支で方位を表す簡単な磁石であるが、航海用には逆針といって、磁石の針の指し示す方向が船首方位を示すように工夫されていた(船首を「子」とし、目盛り板に左回りに「丑」、「寅」の順に...
右舷優先 大航海時代、帆船において船尾は神聖な場所とされ、聖像が安置され朝夕の礼拝は船尾に向かって行われた。船尾楼甲板は、プープデッキ(Poop Deck/Quarter Deck)と呼ばれるが、これは、法王...