闘魂について 闘魂とはFighting spiritの訳文である。闘志とか闘争精神とかでも結構であろうと思うけれども、攻めることだけを強く奨励しているかのようであるのでわざと闘魂と訳したに過ぎぬ。 形勢これを許...
戦場心理-中村悌次 私(中村悌次(海兵67期)元海幕長)が海軍に入ったのは、しっかりした考えがあってのことではなく、親しい友人の勧めるままに兵学校を受けた次第である。入校して先ずショックを受けたのは、ある指導官から「お...
遠洋練習航海 戦後第1回目の遠洋練習航海は、海上自衛隊創設後、僅か6年目(1958年)に実施された。当時、敗戦のショックはなお根強く残り、諸外国の対日感情等、問題山積の中で遠航実施に踏み切ったのは「Coastal...
歴戦者は必ずしも勇者ではなかった 太平洋戦争を通じ海軍航空関係の幕僚だった奥宮正武元海軍中佐(海兵58期)が『日本海軍が敗れた日』の中で、歴戦者は必ずしも勇者ではなかったということを語っている。 わが陸海軍では、武功抜群の将兵には...
金曜日のカレー? 日本で初めてカレーを食べたのは山川健次郎という人で、明治4年のことだったそうだ。明治5年にはカレーが料理本で紹介されている。ちなみに明治天皇が牛肉を初めて食されたのもこの年で、横浜に牛鍋屋が出来て5...
マハン-日本海軍の評価 マハンには多くの「称号」が与えられている。海軍戦史家、海軍戦略家、世界政治の評論家、哲学者、思想家、帝国主義者、海軍至上の海軍主義者、黄禍論を唱えた人種差別主義者、アメリカの歴史に最も影響を与えた扇...
佐藤鉄太郎「帝國国防史論抄」 明治40年我が国が初めて「帝国国防方針」という国防の基本方針を策定した際に、当時の海軍としての思想的背景となったのは元海軍中将佐藤鉄太郎の『海防論』、『帝国国防史論』等であったといわれている。これら...
帝國海軍と海戦要務令 帝国海軍最高の戦術規範として天皇の允裁を仰いで公布され、海軍参謀の虎の巻であった海戦要務令も、戦後は時代遅れで艦隊戦術をミスリードしたとの批判を浴びた。また、大艦巨砲主義とともに、海戦要務令を諸悪の...
前動続行の風土 日本人には、その行動なり思考において前動続行的になり易い精神的風土と志向があるらしい。 遠くは長篠の役において、武田軍は騎兵集団を中核とする兵術思想を「祖法」とし、武田信玄以来の華々しい歴戦経験の...