降伏調印式・回想 降伏調印式 私(富岡定俊(海兵45期))は、終戦時には軍令部第一部長(少将)であった。降伏調印式は、昭和20年9月2日0900から東京湾にある米戦艦「ミズーリ」艦上において行なわれた。私は海軍の先...
終戦処理-横須賀 私(元海軍中将戸塚道太郎(海兵38期))は、昭和20年5月横須賀鎮守府司令長官にかわった。8月13日呼ばれて上京すると、米内大臣から「連合軍は真っ先に横須賀に上がってくるかもしれない。お前の持前を発...
「よき」伝統について 水交会第6代会長の木山正義氏(海機40期)が、「よき伝統」の「よき」の二字について語っている。 木山氏が会長に就任したのは昭和53年であるが、当時、水交会の主たる目的が「戦傷病者戦没者御遺族等とな...
終戦処理-シンガポール 終戦時、私(元海軍中将福留繁(海兵40期))は第十方面艦隊長官その他を兼務しシンガポールのセレター軍港にあった。8月26日にマラッカ海峡の英艦艦上で予備交渉が行なわれ、9月2日にビッグス大佐率いるイ...
終戦処理-艦政本部 私(元海軍中将澁谷隆太郎(海機18期))は艦政本部長として終戦処理当面の仕事をやったが、アメリカの調査団があれこれとひっきりなしに技術資料を要求した。こんなことでは貴重な資料が悉くアメリカに持って行...
伝統は創造の連続 高木惣吉少将(海兵43期)は、「伝統とは伝承ではなく、常に先人を乗り越えて創造することの連続でなければならない」と語る。(向洋荘談話「伝統は創造の連続(48.9.18)」『髙木惣吉少将講話集』(19...
「戦史叢書」における陸海軍戦史 戦史叢書といえば、全102巻と資料集2巻からなる最も権威ある公刊戦史といえる。現在ではオンラインで閲覧できるようになっているのだが、戦史の記述が何かと陸海軍別々になっているのは仕方のないことかくらい...
下僚の心遣い 私(元海軍大将吉田善吾(海兵32期))が第三艦隊参謀(少佐)にとられたとき、村上格一長官は小柄でチョコチョコして堂々たる将軍らしいところはないが、細心雄大で、すべてやることは計画的実質的で、私にとっ...
陸軍から見た「海軍の伝統」 伝統とは良いことをいい、悪いことは陋習というとの使い分けもされるが、いわゆる「海軍の伝統」にも両面があったのだろう。伝統であるからと言ってこれに安住せず、常に謙虚に反省し、より良いものにしていく努力...