沈勇の智者-加藤友三郎 大正10年の皇太子御訪欧(御召艦「香取」、供奉艦「鹿島」)の話。この欧州各国巡遊については、相当に激しい反対もあった中、実現したのは原総理と加藤友三郎海軍大臣(海兵7期)の力によるところが大きかった...
軍務局第一課長-井上成美 昭和8年3月に軍令部長から大臣宛に軍令部令及び省部互渉規定改正の商議が来た。その内容は統帥に関する事項の起案伝達等の権限はみな軍令部によこせというもので、警備、実施部隊の教育訓練、編成も全部統帥事項...
型破り指揮官-黛 治夫 寺部甲子男元海将の「ある先輩のこと」という一稿。 もう十何年も前のことになるが、黛治夫(海兵47期)著『海軍砲戦史談』という本を見つけた。書名の下には「砲将東郷砲を愛して大勝し、空将山本砲を侮...
ネルソン-12 Leadership traits ネルソンの卓越した統率に見る12のLeadership traits(統率上の特質) 1 Humanity and a Sense of Identification: 部下の信頼と心服(Inspi...
身の危険を顧みず 有事の統率ということを考えた場合、特攻の問題や、特攻に言及しないまでも死生の問題に触れざるを得ないであろう。そこで想起されるのは「事に臨んでは危険を顧みず」という服務の宣誓である。 昭和25年に創...
闘魂について 闘魂とはFighting spiritの訳文である。闘志とか闘争精神とかでも結構であろうと思うけれども、攻めることだけを強く奨励しているかのようであるのでわざと闘魂と訳したに過ぎぬ。 形勢これを許...
戦場心理-中村悌次 私(中村悌次(海兵67期)元海幕長)が海軍に入ったのは、しっかりした考えがあってのことではなく、親しい友人の勧めるままに兵学校を受けた次第である。入校して先ずショックを受けたのは、ある指導官から「お...