「よき」伝統について 水交会第6代会長の木山正義氏(海機40期)が、「よき伝統」の「よき」の二字について語っている。 木山氏が会長に就任したのは昭和53年であるが、当時、水交会の主たる目的が「戦傷病者戦没者御遺族等とな...
終戦処理-シンガポール 終戦時、私(元海軍中将福留繁(海兵40期))は第十方面艦隊長官その他を兼務しシンガポールのセレター軍港にあった。8月26日にマラッカ海峡の英艦艦上で予備交渉が行なわれ、9月2日にビッグス大佐率いるイ...
終戦処理-艦政本部 私(元海軍中将澁谷隆太郎(海機18期))は艦政本部長として終戦処理当面の仕事をやったが、アメリカの調査団があれこれとひっきりなしに技術資料を要求した。こんなことでは貴重な資料が悉くアメリカに持って行...
伝統は創造の連続 高木惣吉少将(海兵43期)は、「伝統とは伝承ではなく、常に先人を乗り越えて創造することの連続でなければならない」と語る。(向洋荘談話「伝統は創造の連続(48.9.18)」『髙木惣吉少将講話集』(19...
「戦史叢書」における陸海軍戦史 戦史叢書といえば、全102巻と資料集2巻からなる最も権威ある公刊戦史といえる。現在ではオンラインで閲覧できるようになっているのだが、戦史の記述が何かと陸海軍別々になっているのは仕方のないことかくらい...
シーマンシップ精神の起源 海軍兵学校では、日露戦争後、旅順閉塞隊の生き残りを始め歴戦の勇士を教官に迎え、スパルタ式鍛錬が実施され、訓育では「シーマンシップの三S精神」がモットーとされた。これは、スマート(敏捷)、ステディ(確...
下僚の心遣い 私(元海軍大将吉田善吾(海兵32期))が第三艦隊参謀(少佐)にとられたとき、村上格一長官は小柄でチョコチョコして堂々たる将軍らしいところはないが、細心雄大で、すべてやることは計画的実質的で、私にとっ...
艦名のはなし 艦艇に付ける名前は、その国の歴史や伝統、文化などを色濃く反映したものである。その命名規則も厳密に定まっている海軍もあれば、規則はないが体系的にきちんと秩序が守られている海軍、あるいは原則はあるものの...
海軍料理と陸軍料理 「海軍ではカレーを辛味入り汁掛飯といっていたそうですが…」という質問を受けることがあるが、これは陸軍の話であって、海軍では終戦になってもカレーと呼んでいたという。高森直史氏の語る陸軍料理に関する薀蓄...