前動続行の風土 日本人には、その行動なり思考において前動続行的になり易い精神的風土と志向があるらしい。 遠くは長篠の役において、武田軍は騎兵集団を中核とする兵術思想を「祖法」とし、武田信玄以来の華々しい歴戦経験の...
戦艦無用論 元海軍中将戸塚道太郎(海兵38期)の回想。 大佐になり軍令部第三課長を三年半やった。主務は軍備である。「大和」型戦艦建造の話が始まっていたが、昭和9年に軍令部として正式な要求が提示された。航空本部...
あきらめの数字 山本聯合艦隊長官ご存命中伺ってみるべきであったと思うことがあります。政治とは縁を切ったうちわの話として、当時軍令部はどうしてあの対米英比「10:10:6」という数字にあんなに拘泥したのでしょうかとい...
艦隊保全主義 艦隊保全主義(Fleet-in-Being Doctrine)、要塞艦隊主義(Fortress Fleet Doctrine)という言葉がある。 要塞艦隊主義は、艦隊が要塞に身を託し、要塞の守備に...
強大化する中国と日本の安全保障 激変する国際秩序と日米同盟 米国をも凌駕する勢いの中国の軍備増強。習政権3期目に入り武力による台湾統一も現実味を帯びるなか起きたのがロシアの蛮行だ。中国はロシアのウクライナ侵攻から何を学んだのか。...
中国が学んだ太平洋戦争の教訓 米戦略予算評価センター(CSBA)報告書 トシ・ヨシハラ著「CHINESE LESSONS FROM THE PACIFIC WAR -IMPLICATIONS FOR PLA WARAFIGHTI...
東シナ海をめぐる日米協力 日本は中国に対峙する覚悟を持て パンデミック下でも尖閣、台湾を狙って着々と布石を打つ中国。「自由で開かれたインド太平洋」の実現を目指して半世紀ぶりに台湾政策を見直した日米同盟。「核心的利益」を断固守ろ...
①海軍意思決定の失敗 ▼海軍はなぜ太平洋戦争で負けたか?「社風」の問題 日本海軍は、最優秀の人材を集め、進歩的な組織運営を行った組織で、合理性や柔軟性を重んじ、「指揮官先頭」のリーダーシップはまさに「戦う組織」そのもので...
②「健全なる情勢判断」 ▼悪しき「社風」 海軍の意思決定には、その伝統からくる前動続行性と独善的な判断の影響がみられました。また、希望的観測や情報の軽視などは誤判断の大きな原因になり、失敗や教訓をフィードバックする取り組...