1術校西生徒館の前庭に3本のアメリカハナミズキが植わっており、根元に「日米両国民交流の樹」というプレートがある。これは、海兵75期生会が卒業40周年記念行事として期友有志のアナポリス訪問と在校期間の重なりが最も長い米海兵クラス47との交歓・交流が計画され、その際の記念植樹によるものである。まず、1985年4月、日本側から75名がアナポリスを訪問し、米側クラス47との合同クラス会が実現し、マハンホール前に日本側から寄贈された3本の桜の若木が植樹された。その後、1987年10月の75期のクラス会にクラス47を招き、東京における歓迎パーティー、江田島総会、広島懇親会を実施した。江田島を訪問した一行は教育参考館を見学し、西生徒館の前庭に米側から寄贈されたハナミズキの若木が植樹されたものである。このような日米間の合同クラス会は76期以下のクラスにも広がったそうである。

 クラス47はカーター大統領を輩出していることから、プレートには同大統領からの書簡が刻まれている。75期が植樹したアナポリスの桜を「permanent reminder of our continuing friendship」とし、ハナミズキ(dogwood tree)については「… symbolizing an exchange of cultures, with the hope of a growing and prospering relationship between the American and Japanese people」となっており、これが単に日米クラス間の交流にとどまらない「両国民交流の樹」の元になっている。 

(吉田學「日米ネービーの固い絆」海軍兵学校連合クラス会編『回想のネービーブルー』(2010年、元就出版社))