イエメンの反政府勢力フーシ派指導部は、イスラエルに関連する海洋権益に対する宣言した作戦を終了すると宣言した。5月にオマーンが仲介した米国とフーシ派の停戦以来、フーシ派の船舶攻撃はイスラエルとつながりのある船舶に限定されていた。しかし、実際にはフーシ派の標的の識別が不正確だったため、西側のほとんどの海運会社は紅海の通航を避けてきた。
フーシ派が当面すべての攻撃を停止すると宣言した今、しばらくの間は様子見にはなるだろうが、紅海とスエズ運河を通るルートが再開されることが期待される。
このフーシ派の方針は、前任者のモハメド・アル・ガマリ少将が8月28日の空爆で首相や閣僚のほとんどとともに死亡したフーシ派参謀総長ユセフ・ハッサン・アル・マダニ少将が送った書簡として発表された。アル・ガマリは、対艦攻撃とイスラエルに対するミサイル攻撃の立案者であると見られている。
フーシ派の書簡は、イスラエルと関係のある海運への攻撃を中止するだけでなく、イスラエル国内のランダムな目標に弾道ミサイルを発射することで行われてきたイスラエルの港に対する「封鎖」を解除することも明らかにした。ただし、今後、ガザをめぐる合意が崩壊すればフーシ派の敵対行為が再開する可能性は考えられる。
フーシ派がなぜ現時点で停戦を宣言することを選んだのかは明らかではないが、ここ数週間、フーシ派の指導部が、イスラエルと米国の空襲がミサイルとドローンのインフラの両方に及ぼした影響、特に上級指導者に死傷者が出たことが影響したことは明らかである。フーシ派はまた、シリアのアフメド・アル・シャラー大統領と、最近ブラジルで開催されたCOP30でのイエメン民族抵抗運動指導者タレク・サレハとの間の和解など、この地域で和解が進行中である中で、敵対行為を続けていたら、政治的に孤立するのではないかと懸念していた可能性もある。
参考資料:”Houthis Announce End of Red Sea Shipping Attacks,”(Published Nov 11, 2025 11:51 AM by The Maritime Executive)