イエメンのフーシ派反政府勢力は、長い中断の後、船舶に対する攻撃を再開したようだ。7月6日午後、リベリア船籍のばら積み貨物船「マジック・シー(Magic Seas)」が紅海のホデイダ(Hodeidah)の南西約51マイルの位置で、6隻ほどの小型船に接近された。これらの小型船に乗り組んだ人員はロケット弾発射機と小火器で武装しており、ばら積み船に乗船していた武装警備チームが反撃した。1発のロケット弾(RPG)がブリッジに命中したとセキュリティコンサルタント会社のVanguardが報じている。
EOSリスクグループは、フーシ派部隊が「マジック・シー」に対して4隻の無人爆弾艇を使用したと付け加えている。EOSのマーティン・ケリー氏によると、爆弾艇のうち2隻が破壊され、2隻が目標に到達した。フーシ派も船に対してミサイルを発射した可能性があるが、これは確認されていないと彼は付け加えた。
6日の1500UTC(協定世界時、日本時間の7日0000時)の時点で、貨物は燃えており、船は浸水していると伝えられている。乗組員は1545時頃に船を放棄することを決定し、救助を待っていた。1900時、UKMTO(英国海事貿易運用センター)は彼らが通りかかった商船に救助されたと確認した。
ケリー氏は、「複数の種類の兵器による今回の攻撃の規模は、船を沈めることを意図していた」と述べている。
「マジック・シー」のギリシャ人オーナー、Allseas Marine社は、この船以外にイスラエルに寄港したことのある船を少なくとも3隻保有していると伝えられている。フーシ派は、イスラエルの荷主と取引をする船主の資産を攻撃する用意があると警告している。この過激派集団の船舶に対する作戦は、フーシ派指導部がアメリカ艦船に対する停戦に同意することになった今年初めのアメリカの空爆作戦以来静かだったが、イスラエルの海運権益に対するフーシ派の脅威は決して撤回されなかった。
参考資料:”Attack on Bulker Could Signal Restart of Houthis’ Red Sea Campaign,” (Published Jul 6, 2025 1:21 PM by The Maritime Executive)