米海軍は、海上攻撃型トマホークを艦隊に導入するという最新の取り組みとして、対艦攻撃用のシーカーを備えた最大96発のトマホークをアップグレードすることを検討している。
海軍航空システムコマンドによると、35から96発のトマホークが対艦攻撃用シーカー一式を受け取る予定で、これらの冷戦時代の低空飛行長距離巡航ミサイルは、海軍の最新型にまでアップグレードされる予定だという。2020年、海軍はすべてのトマホークをブロックV規格にアップグレードし、新しい巡航ミサイルの派生型を初めて試験発射すると発表していた。
最新の航法および通信機能に加えて、近代化イニシアチブには、派生型の「Block Va Maritime Strike Tomahawk」 と「Block Vb Joint Multiple Effects Warhead System」が含まれている。これらの派生型は、トマホークの以前の対艦能力と新しい多目的弾頭を復活させることになる。
この事業には、新しい海上攻撃型トマホークシーカーの開発と生産、およびブロックVへのミサイルの生産と認証を担当する施設の近代化も含まれている。米国議会が承認し、追加資金を適切に提供すれば、想定されている35~96発を超えるミサイルをさらに近代化できる可能性があるという。海軍の2019年予算報告書によると、最大3992発のブロックIVトマホークがブロックVに再認定される予定だ。
アップグレード作業は2026年度第2四半期に発注され、2年以内に完了する予定で、海軍航空コマンドはRTX(旧レイセオン)に同社のトマホーク巡航ミサイル生産に基づく契約を結ぶ予定だ。
RTX は、ブロック V ミサイルの製造とブロック IV の再認証事業を受注した。また、同社は今年初めに、米国、オーストラリア、日本向けに131発のブロックVトマホークの4億ドルの契約を獲得している。
参考資料:”U.S. Navy to Upgrade More Tomahawks with Anti-Ship Capability,”(Published on 23/07/2025
By Aaron-Matthew Lariosa, Naval News)