国防総省は先月、ドローンパイロットがスキルを競う初の「トップドローン」学校を開催した。このイベントは、インディアナ州のキャンプ・アターベリーで開催される半年に一度の国防総省の技術準備実験(T-REX)の一環として開催された。その目的は、軍、産業界、学界が、オペレーターが現場で遭遇する可能性のある地形や敵を模倣したテストコースにおいて、戦術、運用手順、ドローンの能力を検証する機会を提供することである。

最初の4日間のイベントでは、キャンプ・アターベリーのすぐ南にあるマスカタタック・トレーニング・センターに都市環境を模倣した訓練コースを設置し、機動性、持久力、偵察に重点を置いた。「ベクター」と「コード19」の2つの会社は、陸軍の2つのタスクフォースパートナーとともに、テザリングされていない一人称視点システムと光ファイバー接続ドローンを組み合わせたドローンを飛行させた。また、海兵隊攻撃ドローンチームは実弾射撃のデモンストレーションをキャンプ・アターベリーの別の試験場で実施した。

今回のトップドローンに参加した軍人達はターゲットのナビゲーションと特定において優れたパフォーマンスを発揮したが、将来のイベントでは、オペレーターがより複雑な障害物に対して洗練された戦術を発揮できるよう試験を数週間にわたって拡大する考えだ。同省はまた、より密集した樹木が茂った環境や電子戦妨害などより複雑な条件を模擬するために、キャンプ・アターベリーに二次トップドローンコースを建設している。

ここ数カ月間、国防総省は、ヘグセス国防長官が「ドローンの優位性」と呼んだものへの取り組みを強化している。その目的は、軍がオペレーターにより多くのドローンを配備するだけでなく、2027年までにより広範な採用をサポートするための組織および訓練インフラストラクチャを開発することだ。トップドローン達は、低コストの使い捨て攻撃ドローンや、迎撃機やセンサーなどの対無人航空機システム技術に焦点を当てた先月のT-REXイベントの多くと同様に、その推進を支援している。

2週間のイベントを通じて、国防総省は58の技術を評価し、そのうちのいくつかは軍または戦闘司令部によって後援されたものであり、他のものは国防総省と関わったことはないが、重大な能力ギャップに対処する可能性のある技術を持っている企業によってもたらされたものである。

これらの技術のうち、いくつかは共同で迅速な実験に進み、他の技術はさらなる開発と反復または実験を必要とするだろう。国防総省には技術のさらなる成熟を目的としたイノベーションの道筋が数多くあり、T-REXは特定の能力にとってどのルートが最も理にかなっているかを特定する良い方法であると考えられている。どの技術が迅速な実験段階に移行するかについての決定は、9月末までに下す予定だ。

技術のデモンストレーションに加えて、T-REXは、能力開発の初期段階にある別の50社の展示も行ったが、これらの能力は、将来の T-REX 評価への参加が検討される可能性がある。

参考資料:”Pentagon stages first ‘Top Drone’ school for operators to hone skills,”(By Courtney Albon, Friday, Sep 12, 2025, Navy Times)