中国海軍が南シナ海で世界最大の無人潜水艇2隻の試験を行っていることが明らかになった。西側諸国でも超大型水中ビークルの製造を急いでいるが、中国は何年も先行している。中国がテストしている新しい水中ドローンは、アメリカ海軍の「オルカ(Orca)」XLUUV(超大型無人水中ビークル)をはるかに上回る長さ40mを超える超大型である。当初は、有人潜水艇の可能性も指摘されていたものだ。
2隻の新型無人潜水艇は南シナ海の海南島周辺海域で試験中だ。それらは三亜の主要海軍基地の西にある江門港に浮きドックに収容されている。西側の水中無人ビークルに比べると巨大ともいえる大きさだが、遠大な航続距離のためだけではなく、かなり多くの武器やその他のペイロードを搭載していると推測されている。このサイズの有人潜水艦は通常、8 発の大型魚雷を収容できるだろう。
衛星画像からは全長40〜42mでX形の舵を備えていることが分かる。2隻のうちの1隻は、兵器開発で知られる中国造船工業集団公司(CSSC)の一部である705研究所によって開発された可能性がある。推進方式は、乾ドックに収容されていることから、液体酸素などの敏感な燃料供給を必要としないことが推測され、その大きさを考えると、ディーゼル発電機や大量のリチウムベースのバッテリーが搭載されている可能性がある。また、センサーは、通常の潜水艦に匹敵する大型のソナーが含まれる可能性がある。
中国の海軍技術は西側諸国に遅れているという仮定が長年続いたが、この新しいXXLUUVは西側にとって警鐘を鳴らすものになりそうだ。
参考資料:”China Moves Two Super-Sized ‘XXL’ Uncrewed Submarines To South China Sea,”(Published on 24/09/2025 By H I Sutton, Naval News)