ロシア国防省は、ウクライナの成功したマグラV5とコンセプトが似た、ドローン攻撃艇とみられるものの新たな映像を公開。この試験はバルト海での大規模な「7月の嵐」演習中に実施された。テスト映像の解像度は低く、ボートの寸法等を把握するのは難しいが、明らかに遠隔操作で操作する小型無人スピードボートだ。

ビデオには、静止したテストバージに突入し、大規模な爆発が起こる様子が映っている。ロシアの評論家は、爆発物のペイロードが大幅に増加したことを示唆した。爆発後の映像がないので被害の程度は不明だが、ロシアがウクライナのマグラに匹敵する破壊力を持つ爆弾艇を開発したことは明らかだ。

ウクライナ軍が海上ドローンで大きな成功を収めているのは、水平線を越えた管制のための保全された高帯域幅通信リンクへのアクセス(スターリンク)のおかげだ。ドローンは、目標への最終接近時に人間のオペレーターによって遠隔制御され、衛星接続がなければ、数百マイルも離れた場所から誘導することは不可能だ。ロシアはスターリンクへのアクセスを持っていないが、2027年までに同様のものを取得するため、「ビューロー1440」プロジェクトに懸命に取り組んでいる。

ロシア海軍は、ハードウェア面にリソースを投入している。2024年には、偵察から戦闘まで、さまざまな目的で無人システムを運用する専用ドローン部隊を立ち上げた。また、能力開発を支援するために、サンクトペテルブルクに屋内の通年試験施設を設置した。アナリストのH.I.サットン氏によると、ロシア軍はこれらのドローンシステムを密かに使用し始めており、今後さらに活動が行われる可能性があると警告している。

参考資料:”Russia Now Has a Working Suicide Drone Boat of its Own,”(Published Jul 28, 2025 2:48 PM by The Maritime Executive)