船のトイレを英語ではHeadというが、なぜか。

 船のトイレを俗称でHeadというが、これは帆船時代、当時の垂れ流し式のトイレの設置場所が船の前部であったことに由来するといわれている。つまり、きれいに海面に落とすため船首部分のシアーの大きい所が都合がよく、これは、帆船が追い風で帆走している時の相対風の上からも合理的であったものと考えられる。便器は適当な大きさの穴の開いた板で、樽や箱の覆いがついたりした。その後、船の形が次第に丸みを帯び、船首に華やかな装飾が取り付けられるようになるとトランク(排出路)が取りつけられたり、場所も船体の前部または後部、その後は次第に中央寄りになって来て今日に至っていると考えられる。 ちなみに、英国海軍でCaptain Headといえば厠番、すなわち今日の衛生係のことである。